取り組み

わたくしたちの森林組合は、地域林業と森林環境を守って行く為に、森林経営計画制度を利用して搬出間伐事業を中心とした森林施業に取り組んでいます。

環境に配慮した木材生産を進める為、比較的小型の0.25ベース・3tクラスの高性能林業機械による作業を実施、林内に高密路網の森林作業道を開設(幅員3m)し、未利用材削減の為、団地内の搬出間伐面積率の向上に努めています。

当地域は、ヒノキを中心とした森林が多く、1本あたりの材積率も低く、生産効率は悪い中で生産性向上に努め、平成29年度実績で28,540m³の木材生産を実施、1人1日当の生産量も6.11m³へと上がってきています。

平成29年度には、補助事業を有効利用する中で約50,000千円を森林所有者の皆様に還元できました。

さらに努力する中で、従来の搬出間伐を中心とした施業に加え、循環型林業、搬出不可能な環境林の整備にも取り組んでまいります。

経営計画制度による森林生産事業と森林整備事業

地域説明会を開催し、森林所有者の皆さんに同意を頂いたのち、現地調査、境界明確化、森林経営計画の作成により事業に入っていきます。

森林生産事業では、5人班で4台の高性能林業機械を利用して低コスト化に取り組みながら搬出間伐を中心とした木材生産事業を行っています。

森林整備事業では、経営計画団地内での保育間伐(切捨て間伐)、機関造林地、国有林等での保育事業、環境林整備事業等での森林施業を実施しています。

森林技術者の平均年齢は45歳と若く、みどりの雇用事業を利用した担い手育成にも努めています。
生産した木材は、地域内の木材市場、製材所、ラミナ工場、チップセンター等へ搬入、販売しています。
C材の利用率は搬出材の35%となっています。

当地域の森林は、所有者面積が小さく、たくさんの所有者が点在していますので、経営計画制度を利用した森林整備を行うには、地域の森林所有者の皆さんのご協力が必要です。

森林所有者の高齢化、山離れを防いで行く為に地域との連携により同意を頂き、山境不明瞭地では境界明確化事業を実施、杭打ちから林地測量を行う事で、以降の間伐事業がスムーズに実施できるようにしています。

森林組合の行う収入間伐(搬出間伐)について

当組合では、木材価格の低迷する中で林業が業として成り立たない厳しい時期ではありますが、国の補助制度を有効利用しながら、組合員様(森林所有者)の森林を継続的に長期管理することで、資産としての価値を下げることなく、少しでも所得向上に貢献できることを目標にしています。
(同じ山林で10年後、20年後にも収入間伐が行えるような山づくりを考えています)

作業システム

間伐の方法

  • 搬出コストの軽減・残存木の保全のため、3残1伐(間伐率25%)に近い列状間伐と残った列内の低質木の搬出間伐により、継続的に収入を得られる様にする。
  • 手入れの行き届いた山林は所有者との協議の中でより良い山づくりに努める。
搬出間伐 33%

間伐のすすめ

これからのあるべき杉・桧林を考えること

皆様方の所有林のほとんどが杉や桧の人工林ですね。最近では、花粉症や保水能力低下、森林荒廃等で悪者にされる事が増えてきた杉や桧ですが、戦後の高度成長期を支え、薪炭材から建築用材等として様々な利用がされてきた木材、その後に国の政策から実施されてきた再造林、拡大造林、そこから現在のような森林となってきて、それをどう維持し、どのようなかたちで残していくか。どのような杉・桧林であるべきかを考えましょう。
杉や桧は植栽時には、1ha当たり3千本前後の植木がされていますが、その後の保育間伐等により、40年生時には約1,400~1,800本位になってきます。良く手入れされている森林は、国の補助制度を利用しながら搬出間伐することで森林所有者様に金銭的な還元も出来ています。

手入れされていない森林の問題点とは

では、手入れされていない森林ではどのようなことが起こっているのでしょうか?
樹木には、陽樹と陰樹という分け方があります。陽樹とは生育に最低限必要な光合成量が比較的多いタイプの樹木のことです。陰樹とは光に対する要求性が比較的低い樹木のことです。面白いことですが杉と桧では性質が違い、杉は陽樹になり桧は陰樹となります。杉は陽樹ではありますが、耐陰性がある樹種です。

我慢する樹種である杉や桧

広葉樹に多いような陽樹でしたら弱い樹木は淘汰されながら、また陰樹が下層に生息することで森林形態バランスをとりながら森林が維持されるのですが、杉や桧の一成林では、密度により横への成長が出来なかったり、枝が枯れあがりながらも枯死しないように上部へ成長しようと頑張っています。
周りの木へ悪影響を与え、また下層木や下草の成長を阻害してしまうことで治山治水への影響も与えてしまいます。大根のように育ちたいんだけれど、牛蒡のように「我慢しながら成長しようとしてしまう樹種」なのです。

住みよい環境づくりは組合員の皆様の手に

下呂市の面積の90%以上が森林で、私たちの周りにある森林環境は、治山、治水、水源涵養、地球温暖化防止、木材資源の有効利用と様々な役割を果たし、住みよい環境作りに貢献しています。人の手をかけて間伐を進めることで私たちの生活環境をも改善されると考えます。私たち、森林組合は国の進める森林経営計画という林業政策で地域の協力を頂きながら搬出間伐を進めています。

木材の価格は低迷していますが、少しでも組合員の皆様に木材で所得をあげて頂けるよう努力して参りますので、ご理解、ご協力をお願い致します。